瀬尾まいこ『卵の緒』

僕は捨て子だ

 

この続きがなんとも気になる一文から、このお話は始まる。

 

わずか81ページほどの短編だが、ページをめくる手を止められない、それくらい魅力にあふれる登場人物ばかりだった。

 

特に主人公の母の愛は偉大である。

天真爛漫な母の言葉に振り回され続ける主人公だが、彼らの周囲にはしっかりとした愛の感触で溢れている。

題名の柔らかさとも相回って、とても温かく大切にしたい一冊になった。

 

新潮文庫の本書には2編の短編集が収録されています。

ぜひ読んでみてください、おすすめです